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第11回 本選大会をジャーナリストの岩崎貴行さんに取材していただきました!

2026年1月5日(月)
カルッツかわさきホールにて行われた
第11回全日本ブラスシンフォニー
コンクール本選大会を
ジャーナリストの岩崎貴行さんに
取材していただきました!

「演奏も表現も自由」は最高に難しく、同時に最高に楽しい

岩崎貴行(ジャーナリスト・文筆家)

演奏曲も舞台表現も自由という形式は演奏者にとって最も難しく、同時に最も楽しいものでもある。2026年1 月5日、文京シビックホール大ホール(東京都文京区)で開かれた第11 回全日本ブラスシンフォニーコンクールの本選大会は、そのことを強く感じさせた大会だった。

中学校の部は最優秀グランプリ《文部科学大臣賞》が青梅市立第三中学校(東京都青梅市)、高等学校の部の最優秀グランプリ《文部科学大臣賞》が叡明高等学校(埼玉県越谷市)となった。審査結果にかかわらず、大会に参加した中高生は年末年始の休みを返上して練習に取り組み、皆で音楽を演奏する喜びをかみしめたに違いない。
とりわけ、高校の部でグランプリとなった叡明高校のパフォーマンスは素晴らしかった。
吹奏楽曲、カーペンターズ、スウィングジャズという毛色の違う 3曲に対して生徒たちは情熱を持って向き合い、そして心から楽しそうに演奏していた。音楽とは不思議なもので、演奏者の「思い」は聴衆にも明確に伝わるのである。
コンクールをご覧になった高円宮承子女王殿下も「本選大会で皆さんの演奏を拝聴し、大変嬉しく思います。演奏から音の情景が伝わり、皆さんの可能性は無限大だと感じました。コンクールでの経験がかけがえのないものとなることを願っています」と挨拶し、参加した生徒の努力をねぎらった。

この日の本選大会は 2025年に実施した東日本予選、西日本予選、動画予選を通過した中学校3校、高校9校が参加。午前中に中学校の部、午後に高校の部が行われた。「音楽に青春をかける学生たちに自由な音楽の喜びを通じ世界へ羽ばたける場を提供する」という趣旨で始まったコンクールで、演奏曲や舞台表現に制限がないことが大きな特徴だ。
つまり、生徒は自分たちで思い入れのある曲を選び、よりよい技術と表現が発揮できるパフォーマンスをしなければならない。これは簡単なようで非常に難しいが、この日の参加校はそれぞれの学校がそれぞれの個性を発揮し、演奏に向き合っていた。審査員の打楽器奏者・久米彩音氏は「各学校が違う答えを出したことが、音楽に真摯に取り組んだ証です」、フルート奏者・泉野有香氏は「皆さん演奏していて心から楽しかったと思います。
すべての学校の心を動かされました」と評した。

演奏技術を磨いている段階である中高生が表現力を同時に追求することは簡単ではないが、音楽を「生涯の友」とするためには大変重要なことでもある。審査員を務めた指揮者・サックス奏者の竹内健人氏は「音楽の楽しさに上限はありません。もっと楽しい音楽に繋がるよう、さらに楽しさを追求して欲しいです」と生徒に呼び掛けた。
この大会に参加した生徒たちが将来どんな音楽を奏でるのか。大変楽しみである。

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